HOME最新情報神橋特別公開よくある質問マップリンク掲示板お問い合わせ
神橋神橋の伝説神橋の時代変遷神橋の特徴形式及び規模
改修の様子 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
4.神橋の特徴 (1) 視覚上の特徴雄大な自然景観の中での、木太い部材を用いた構造美と、柔らかい円弧で構成された優雅な曲線による意匠美。 一見、周囲環境の木々や清流の緑とは不均衡に思える漆塗の弁柄朱の赤との採り合わせであるが、朱色が引き締める色彩美。 この二美が違和感なく融合して、間近に接した時の圧倒されるスケールの大きさの一方で、大谷川の渓谷美とマッチした繊細・優雅さを印象付ける。  (2) 構造上の特徴
  • 橋桁を乳の木と称し、大材の乳の木を両岸の土中あるいは岩盤中に埋め込み、対岸より互いに斜め上向きに突出させて桔ね出し、さらにこの先端を石製橋脚で支持して(片持梁形式の桔木構造)、迫り出た中央部でこの両桔木へ短い橋桁を台持継により上方から載せ置き、台形状に略円弧を形成して骨組みを造り上げる構法。
    現存する重文木造橋8基のうちでも、唯一の特異構造。
  • 従来の数層の桔木を持ち送りに迫り出すはね橋本来の形式(橋脚を建て難い山間の渓谷に用いる工法)から、大材1本による乳の木方式に改良し、スリム化した弱点を橋脚を付加することで補強する構造で、はね橋と桁橋を組み合わせた当時の先端的技術を取り入れた新工法。桃山期よりの城郭建築の発展に伴なう、土木技術並びに橋梁技術の発達が背景にある。
  • この工法で、材木の総体積・重量の軽減、並びに組立の簡便・危険度の低減が図られた一方、洪水による橋脚の流失リスクは増すことになる。